実家などが諸々の事情によって空き家となった場合、売却するべきか維持管理するべきかは悩みどころです。
○空き家は売却するべき?維持管理するべき?
○空き家の維持にかかる費用
○空き家を放置するとどうなる?
○空き家の活用法
空き家は売却するべきか維持するべきか、以上のようなポイントから解説しますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
空き家を売却するべきか維持管理するべきか迷ったときにポイントになるのは、ズバリ「将来設計」です。将来的に空き家を活用する予定があるならば維持管理を、予定がなければ売却するとよいでしょう。
しかし、たとえば空き家が実家だった場合、思い入れのある物件を売却するのに抵抗がある方も少なくないはずです。思い出が詰まった実家を売却するのは覚悟がいる決断ですが、管理維持には相当な費用がかかることは覚えておいてください。
○固定資産税・都市計画税
○水道光熱費
○管理費
○その他
以上が、空き家の維持にかかる費用です。
○固定資産税:固定資産税評価額×1.4%
○都市計画税:固定資産税評価額×0.3%
空き家の所有者には、以上の税金が課せられます。住んでいない物件に、毎年2.0%弱の税負担を強いられるのです。評価額は地域によって大きく変動しますが、おおむね万単位の税負担になると考えても差し支えありません。
もう1点。自治体により空き家が「特定空き家」に指定されると、固定資産税が6倍になることも付け加えておきます。特定空き家とは、倒壊の恐れがあったり、周囲の景観を損ねる可能性があったり、衛生上有害と推測される空き家です。
空き家にかかる税金は、決して小さくないと言えるでしょう。
空き家を一切使わずとも、年間数万円程度の水道光熱費を支払わなければなりません。基本料金が発生するからです。水道・ガス・電気を完全に止めることも可能ですが、その場合、年に数回空き家の掃除などをする際に困ります。
○内装・外装の修繕
○庭の管理
水道光熱費以外にも、たとえば以上のような管理費がかかります。人が住んでいない家は傷むのが速いので、リフォームが必須になりやすいのです。庭の草むしりを外注することも可能ですが、自分でおこなう場合はかなりの時間と手間がかかります。
空き家と名義人(相続人)の居住地が離れている場合、交通費(電車・飛行機・ガソリン代…)もかかるでしょう。
○相続税
○登録免許税
○火災保険
他にも以上のような維持管理費がかかります(※)。火災保険はおおむね空き家を対象外にしているので、加入する際には割高なプランに加入しなければならない点にも留意が必要です。
※注:売却・維持のいずれにおいても、相続税や登録免許税はかかります
○資産価値の低下
○倒壊の危険性
○ご近所トラブルの誘発
空き家を放置すると、以上のようなリスクを抱えます。草木の越境やゴミの不法投棄などが、ご近所トラブルの最たる例。管理が行き届いていない住宅は、放火のターゲットになりやすい点にも注意が必要です。
○貸し出す
○解体する
空き家には、以上のような活用方法があります。
空き家の活用方法として一般的なのが、賃貸物件として貸し出すことです。ただしそのためには、空き家が物件として貸し出せる状態になっていなければなりません。築年数が古い物件は前もって修繕しなければなりませんから、その分費用がかかります。
建物を解体して更地にしてしまい、駐車場などとして二次利用する方法もあります。ただし、更地として活用できるのは物件が市街地に隣接しているなど、特定の条件を満たしている場合に限られるのも事実です。
郊外にある物件の場合は、二次利用が難しいかもしれません。
このように、空き家の維持にはお金と手間がかかるのです。
○将来的に自分が住むつもり
○賃貸収入を得たい
たとえば以上のように明確な将来設計がない場合は、思い切って売却した方がお得なケースが多いでしょう。住宅は消耗品なので、経年劣化が避けられません。売却ではなく維持を選択する際には、お金がかかることを覚悟しておかなければならないのです。
空き家を売却すると口で言うのは簡単ですが、実際には相当な労力を必要とします。売却の際には、専門の不動産業者に相談するのがベストでしょう。当社は不動産物件の売買において、確かな実績とノウハウを有します。
室蘭市における2021年時点での空き家数は、全住宅物件の約20%に迫る勢いです(※)。室蘭・登別エリアで、空き家の売却をご検討されている方も多いでしょう。空き家の扱いにお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
※参照元:室蘭市空家等対策計画(2021年3月)「室蘭市の空き家の現状」
https://www.city.muroran.lg.jp/main/org7310/documents/akiyakeikaku2021.pdf