○不動産賃貸と売買における仲介手数料とは?
○賃貸・売買における仲介手数料の上限
○仲介手数料の値引き交渉はOK?
賃貸と売買の仲介手数料について、以上のポイントを解説します。
賃貸や売買における仲介手数料とは、貸主と借主(売主と買主)の間に入って意見の調整や契約事務などの仲介業務全般を担う、不動産会社に対して支払う手数料です。仲介手数料は成功報酬なので、賃貸・売買契約が成立しなかった場合は支払う必要がありません。
契約成立後に現金で支払うのが原則ですが、売買の場合は「売買契約成立時」と「引き渡し完了時」の2回に分けて、それぞれ半分ずつ支払うのが一般的です。
賃貸における仲介手数料の上限は、家賃1ヶ月分と法律により決められています。実際には消費税が加算されるので、「家賃1ヶ月分+10%」が上限です。下限に法律的な制限はありません。
仲介手数料には「値引き交渉」があまりなじまないので、できるだけ不動産会社の言い値を支払った方が賢明です。少しでも仲介手数料の負担を減らしたい方は、仲介手数料が0.5ヶ月分(もしくはそれ以下)になっている賃貸物件を探すとよいでしょう。
売買における仲介手数料の上限も、法律により決められています。売買価格ごとに上限が設定されているのが特徴で、以下の速算式で計算可能です。
売買価格 |
上限の速算式 |
200万円以下 |
(売却価格×5%)+消費税 |
200万円超~400万円以下 |
(売却価格×4%+2万円)+消費税 |
400万円超 |
(売却価格×3%+6万円)+消費税 |
上記の表で一際目を引くのは、「売却価格×4%+2万円」「売却価格×3%+6万円」の「2万円」と「6万円」の部分ではないでしょうか。速算式になぜこのような端数が存在するのか、売買価格が1,000万円の場合を例に挙げ解説しましょう。
売買価格が1,000万円の場合、仲介手数料は本来以下のように分解して扱われます。
○400万円超の部分として「600万円」
○200万円超~400万円以下の部分として「200万円」
○200万円以下の部分として「200万円」
それぞれの仲介手数料を計算すると、以下のようになります。
600万円×3% |
18万円 |
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200万円×4% |
8万円 |
合計36万円 |
200万円×5% |
10万円 |
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上記合計金額に消費税分(3万6,000円)が加算されるので、売買価格が1,000万円の場合の仲介手数料は、39万6,000円が上限になります。
これでは計算がややこしくて仕方ありません。この煩わしさを解消するために、あらかじめ「2万円」と「6万円」を足しておき、一発で計算できる仕組みにしたのが、冒頭に紹介した速算式なのです。
仲介手数料の値引き交渉は、しない方が賢明です。特に、売却においてはしない方がよいでしょう。なぜなら、売却においては仲介手数料が、販促活動の原資になるからです。
①仲介手数料の値引きが成立する
②値引きした分だけ販促活動(広告・営業など)が制限される
③よい買主が見つからない
④売却価格が低くなる
売却時に仲介手数料を出し渋ると、以上のようなケースが想定されます。仲介手数料を値引きしたせいで売却価格が低くなってしまっては、元も子もないはずです。
登別・室蘭エリアの賃貸相場は3~4万円、売買相場は1,000万円程度です(※)。賃貸の仲介手数料は3.3~4.4万円(家賃1ヶ月分+消費税)、売買の仲介手数料は40万円前後が目安になるでしょう。
※参照元:
スマイティ「登別市の賃貸物件一覧」
https://sumaity.com/chintai/hokkaido/noboribetsu/
SUUMO「一戸建て売却価格相場」
https://suumo.jp/baikyaku/chukoikkodate/soba/hokkaido_/