加入の条件や審査に落ちた時の対策を紹介!
加入の条件や審査に落ちた時の対策を紹介!
住宅ローンを組む際に、意外な落とし穴になるのが団体信用生命保険。
○団体信用生命保険とは?
○加入条件は?
○審査に落ちた時の対策は?
団体信用生命保険について、以上のような観点から説明します。
団体信用生命保険(以下、「団信」)とは、住宅ローン返済中に契約者に「もしも」のことがあった場合、住宅ローン残高がゼロになる保険のことです。「もしも」とは、「死亡時」と「高度障害状態時」を指します。
審査期間は、1週間~10日程度。保険料は、金融機関の住宅ローン金利に含まれる(上乗せされる)のが一般的です。室蘭・登別エリアにお住まいの方が加入する場合、北海道銀行や室蘭信用金庫を利用するのが、一般的かもしれません。
○これから住宅ローンを利用する方
○健康状態が良好な方
団信に加入する条件は、以上2つを同時に満たす方のみです。
団信には住宅ローンの新規借入れ、もしくは、借換えをする方のみが加入できます。途中でのプラン変更はできません。
団信には、健康状態に問題がない人しか加入できません。生命保険と同様、加入時に健康状態についての告知義務があるためです。持病の有無や既往症歴によっては、入れないケースがあります。
ただし、既に病気が治っていて再発リスクが低いと判断されれば話は別です。団信への加入が、認められるケースもあります。
団信に入れない病気を、以下にまとめました。
○脳の疾患:脳卒中・脳動脈硬化症など
○心臓の疾患: 狭心症・心筋梗塞・心臓弁膜症・先天性心臓病・心筋症など
○胃腸の疾患:胃潰瘍・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎など
○肝臓・すい臓の疾患:肝炎・肝硬変・肝機能障害・すい炎など
○腎臓の疾患:腎炎・ネフローゼ、腎不全
○眼の疾患:緑内障・網膜や角膜にまつわる疾患
○精神疾患:うつ病・神経症・てんかん・アルコールや薬物依存症・認知症など
○代謝異常・免疫疾患:高血圧症・糖尿病・紫斑病など
○婦人科系の疾患:子宮内膜症・乳腺症・卵巣のう腫など
○呼吸器疾患の疾患:喘息・慢性気管支炎・肺結核・肺気腫など
○がん:がん・肉腫・白血病など
保険金請求時(住宅ローン残高相殺時)に告知内容に少しでも怪しい点があると、カルテの確認や聞き取りなど、徹底的に調査が行われます。団信の調査能力を、舐めてかかってはいけません。
団信加入に際して健康状態に問題があるのに、問題はないと回答した場合は一体どうなるのか。気になる方も多いでしょう。多くの場合、告知義務違反として契約が解除されます。「契約解除+住宅ローンの一括返済」という、合わせ技の対象になる場合もあるでしょう。
保険金がおりないどころか、借金まみれになる可能性すらあるのです。告知義務違反のペナルティーは非常に厳しいので、健康状態についてはくれぐれも正直に告知(回答)してください。
○ワイド団信に加入する
○フラット35でローンを組む
○民間の生命保険と契約する
○配偶者名義で住宅ローンを組む
団信の審査に落ちたとしても、悲観することはありません。団信に入れない人にも、以上のような代替策があるからです。
健康状態に問題がある方は、条件が緩和された「ワイド団信」に加入するのが一般的でしょう。糖尿病や高血圧症などの持病がある方でも、比較的加入しやすくなっています。保証内容は団信と同じですが、保険料が0.2~0.3%高くなるのがデメリットです。
保険料が若干高くなるのはデメリットですが、もしもの場合に住宅ローン残高がゼロになるメリットを考えれば、十分加入に値する保険でしょう。
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間の金融機関が、提携して融資を実行する住宅ローンです。規約により、団信へは「原則として」加入することになっています。「義務」ではありません。
フラット35には、「契約者」と「物件」に関するさまざまな条件があります。ただし、「申し込み時の年齢が満70歳未満であること」「日本国籍を有していること」といった具合に、契約者に関する条件が比較的緩めの住宅ローンです。
健康状態に不安がある方でも入りやすい、引受基準緩和型の生命保険を別に組めば、事実上、団信に加入したのとほぼ同じことになるはずです。生命保険の方が保険メニューは豊富なので、選択肢の幅が広いのもメリットでしょう。
配偶者を連帯保証人に立てたり、配偶者と連帯債務を組んだりする方法もあります。この場合、名義人となる配偶者には良好な健康状態に加えて、何より「返済能力」が必要です。配偶者が正社員の場合、有力な代替策になるかもしれません。