「表面利回り」は年間の家賃収入の総額を、物件価格で割り戻した数字です。
投資用物件を探す際に「表面利回りで○%以上」と、最初の目安として対象物件を絞り込むのが、この表面利回りという指標です。
この実質利回りはあくまでも瞬間的な数値でしかありません。
つまり、この利回りの計算結果は、年ごとに変化する可能性が高いのです。
そのため、不動産業者が物件の広告を出す際には表面利回りを用います。
まず表面利回りでみて、次に実質利回りを算出してみることが一般的な物件の目利きです。実質利回りを計算した結果、自分の具体的な手取りがいくらになるのか、チェックすることができます。
それぞれ表面利回り・実質利回りは、物件を比較するときの第一段階の目安という程度に考えておいてください。本当に重視しなければならないのは、利回りではなくリスクマネジメントです。 表面利回り15%、20%という物件を見つけて冷静さを欠いて購入に走る方も増えていますが、どんなに利回りが高くて値段が安くても、入居者がいなければ、そもそも家賃収入が得られません。 また、ムダを省くことで実質利回りを良くすることができます。 例えば賃貸マンションとアパートでは必要な経費が違います。
アパートであればエレベータなどの維持費が不要になり、マンションよりも低く抑えることができるため、実質利回りに差がつくことになります。修繕費も経費を左右する大きな要素です。修繕費が少なく済む建物であれば、実質利回りが向上します。固定資産税の安い構造のものを選んだり、火災保険料が安価になる耐火構造のものを選ぶと、実質利回りをさらに向上させることができます。
加えて建物の管理費用も、管理会社によって差があります。賃貸経営も営利事業である以上、ランニングコストの『ムダを省く』事による経費削減が、経営を大きく左右するのは当然のことなのです。