2024年01月24日
【住宅売却】3,000万円特別控除
不動産を売却して利益が出ると、所得税や住民税、いわゆる譲渡所得税の課税対象になります。
しかし、売却する不動産がマイホームの場合、控除や特例制度の適用を受けて税額の負担を軽減することが可能です。
今回は、不動産を売却する際に受けられる特例制度の中でも、3000万円の特別控除の詳細を解説します。また、3000万円の特別控除と併用できる特例制度、併用できない特例制度も解説するのでぜひ参考にしてください。
3,000万円特別控除とは
3000万円特別控除とはマイホームを売却して譲渡所得を得た場合、譲渡所得から最高3000万円まで控除できる制度です。
3000万円の特別控除の適用を受けるために、不動産の所有期間の長さは問われません。
また、売却したマイホームが夫婦の共有財産の場合、それぞれが最高3000万円の控除を受けることが可能です。
例えば、マイホームを売却して6000万円の譲渡所得を得た場合、所有者が1人であれば6000万円-3000万円で、課税対象は3000万円となります。夫婦で半分ずつ所有していたのであれば、一人3000万円ずつ控除できるため課税対象は0円になります。 |
適用要件
◆ 自分が住んでいる住宅を売却する。または、以前住んでいた住宅に住まなくなった日から3年目の12月31日まで
に売却する。
◆ 住宅を取り壊して売却する場合 以下2つの条件を満たしている必要がある
1,取り壊した日から1年以内に土地の売買契約を締結し、住まなくなった日から3年目の12月31日までに
売却する
2,取り壊してから売買契約を締結する日まで、土地を貸駐車場住宅以外に利用していないこと。
◆ 売却した年を含めて3年以内に3000万円特別控除など住宅を売却した際の特例制度の適用を受けていない。
◆ 売主と買主が夫婦や親子など特別な関係でない
◆ 災害で滅失した住宅の場合、住まなくなった日から3年目の12月31日までに土地を売ること
3000万円の特別控除を受けるためには、一定期間内に住宅や土地を売約する必要があります。
マイホームを売却予定の人は、時間に余裕をもちながら計画しましょう。
また、3000万円特別控除はマイホームを売却することが 前提条件です。仮住まいや別荘など長期間の居住用でない住宅は3000万円の特別控除の適用外になります。
相続した空き家を売却する場合の3,000万円特別控除
売却予定の空き家が被相続人の住んでいた住宅の場合、一定の要件を満たせば3000万円の特別控除の適用を受けられます。ただし、売却期間は平成28年4月1日から令和5年12月31日までと限られているので、売却を検討している人は期限に注意が必要です。
相続した空き家を売却する際の3000万円の特別控除の要件は以下の通りです。
適用要件
◆相続により取得した被相続人の住宅のみ、または住宅と土地を一緒に売却する
◆住宅を売却する場合、売却までの間に事業用・貸付などで他の人が使用していない、かつ、一定の耐震基準を満たしていること。
◆住宅を取り壊した後に土地を売る場合、事業用や貸付などで他の人が使用していないこと
◆相続の開始があった日から3年目の12月31日までに売却すること
◆売却代金が1億円以下であること
◆相続財産を譲渡した場合の取得費の特例など、他の特例制度の適用を受けていないこと
◆売主と買主の関係が親族など特別な関係でないこと
上記条件の他にも、昭和56年5月31日以前に建築された戸建てであること、相続開始直前まで被相続人以外に居住者がいなかったなどの条件があります。詳細は国税庁の公式サイトをご確認ください。
併用できる特例制度【譲渡所得税の軽減税率】
譲渡所得にかかる税金を譲渡所得税と言いますが、内訳は所得税・住民税です。
所得税と住民税は、不動産の所有期間が5年を超えるかどうかによって税率が変わります。所有期間が5年を超える場合は税率が低くなりますが、10年を超えた場合、さらに低い税率が適用されます。
各所有期間別の譲渡所得税の税率は、以下の通りです。
※令和19年までは復興特別所得税2.1%が別途課税されます。
ちなみに、不動産の所有期間は1月1日を基準に数えます。売却するタイミングによっては、実際の所有期間が10年を超えていても10年未満とみなされ、軽減税率の適用を受けられない可能性があるので、注意が必要です。
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