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登別・室蘭で実家を相続したら読む記事|手続きの流れ・相続登記の義務化・3,000万円控除の使い分け

2025年10月01日

登別・室蘭で実家を相続したら読む記事|手続きの流れ・相続登記の義務化・3,000万円控除の使い分け

「親が遺してくれた登別の実家、どうしたらいいんだろう」「相続した家を売ると、税金がすごくかかるって聞いたけど…」——ご家族が亡くなったあと、不動産の相続について悩まれる方は本当に多くいらっしゃいます。

登別・室蘭エリアでも、近年ご相談が急増しているのが不動産相続のお話です。ご両親が長年お住まいだったご実家を、お子さんが遠方からどうにかしなければならない——そんなケースは、私たちの店舗でも毎月のように耳にします。

不動産相続は、ただでさえ慣れない手続きが続くうえに、2024年4月からは相続登記が義務化され、放置できない時代になりました。さらに「相続した家を売却する」となれば、知らないと損をする税金の特例がいくつもあります。なかでも2つの「3,000万円特別控除」は、よく似た名前で混同されやすく、ご相談に来られた方の多くが「えっ、2種類あったの?」と驚かれるところです。

そこで本記事では、地元・登別室蘭で長年不動産業を営んできた当社が、不動産相続の基本的な流れから、相続登記の義務化、そして2種類の3,000万円特別控除の使い分けまで、できるだけわかりやすくお伝えします。

この記事でわかること

  • 不動産相続の全体の流れと、押さえておきたい期限
  • 2024年4月から義務化された「相続登記」のポイント
  • 遺言書・相続放棄・遺産分割協議書のそれぞれの役割
  • 相続税の基礎控除と、不動産が絡む場合の評価のしくみ
  • 【A】空き家特例と【B】マイホーム特例の違いと使い分け
  • 節税シミュレーションで見る、特例の威力
  • 相続した不動産を「住む・貸す・売る」、判断のヒント

「相続って、何から手をつけたらいいのかわからない」——そんな段階の方こそ、ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しいです。お一人で抱え込まずに、まずは全体像をつかむところから始めてみましょう。

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不動産相続とは|まずは全体像をつかもう

不動産相続とは、亡くなられた方(被相続人)が所有していた土地や建物を、ご遺族(相続人)が引き継ぐことです。「ただ名義が変わるだけでしょう?」と思われがちですが、実際には法律・税金・親族間の話し合いが複雑に絡み合う、非常にデリケートな手続きです。

たとえば、登別市にあるご実家を3人兄弟で相続することになったとします。誰が引き継ぐのか、引き継ぐ人は他の兄弟にどう報いるのか、そもそも売るのか残すのか——こうした話し合いを、葬儀やお墓のことと並行して進めなければなりません。気持ちの整理がつかないなかで判断を迫られるからこそ、あらかじめ全体の流れを知っておくことがとても大切です。

3か月
相続放棄の
期限
4か月
準確定申告の
期限
10か月
相続税の
申告・納税
3
相続登記の
申請(義務化)

相続発生から完了までの流れ

もう少し詳しく、相続が始まってから完了するまでの流れを見てみましょう。期限のある手続きが意外と多いので、ざっくりとでも頭に入れておくと安心です。

  • 1 相続の発生(被相続人の死亡)7日以内に死亡届 亡くなられた日から7日以内に、市区町村役場へ死亡届を提出します。葬儀や火葬の手配と並行して進める時期です。
  • 2 遺言書の有無を確認 自宅・貸金庫・公証役場などに遺言書がないか確認します。公正証書遺言は全国の公証役場で検索が可能です。自筆遺言が見つかった場合は、家庭裁判所での「検認」が必要になります。
  • 3 相続人・相続財産の調査 戸籍を集めて法定相続人を確定し、不動産・預貯金・株式・借金などの財産を一覧にします。固定資産税の納税通知書や登記簿が手がかりになります。
  • 4 相続放棄の判断3か月以内 借金などマイナス財産が多い場合は、相続放棄を検討します。期限は「自分が相続人になったと知った日から3か月以内」です。
  • 5 準確定申告4か月以内 亡くなられた方に確定申告が必要だった場合、相続人が代わりに「準確定申告」を行います。
  • 6 遺産分割協議書の作成 相続人全員で、誰が何を相続するかを話し合います。合意した内容は「遺産分割協議書」にまとめ、全員が実印を押します。
  • 7 相続税の申告・納税10か月以内 財産が基礎控除を超える場合、相続発生から10か月以内に申告・納税が必要です。
  • 8 相続登記(名義変更)3年以内 2024年4月から義務化。相続によって不動産を取得したと知った日から3年以内に登記が必要です。

STEP1|遺言書の確認・作成

相続が発生したら、まず確認すべきは遺言書の有無です。遺言書があるかないかで、その後の手続きの進め方が大きく変わるからです。

遺言書の役割

遺言書は、亡くなられた方が「自分の財産を誰にどう分けてほしいか」という意思を残した文書です。法的に有効な遺言書があれば、相続人同士で話し合う前に、その内容が優先されます。これにより、遺族の負担が大幅に軽減され、相続争いを未然に防ぐことができます。

登別・室蘭エリアでも、生前に公正証書遺言を作成されるご高齢の方が増えてきました。「子どもたちに迷惑をかけたくない」「あの家は長男に、預金は長女にと決めてある」——そんな思いを形に残せるのが、遺言書という制度です。

遺言書の主な種類

種類 特徴 注意点
自筆証書遺言 本人が手書きで作成する遺言書。費用がかからず手軽に作れる 書き方の要件を満たさないと無効になる。家庭裁判所での検認が必要(法務局保管制度を使えば検認不要)
公正証書遺言 公証役場で公証人が作成する遺言書。証人2名が立ち会う 作成費用がかかるが、法的に最も確実。原本が公証役場に保管されるため紛失・改ざんの心配がない
秘密証書遺言 内容を秘密にしたまま、存在だけを公証役場で証明してもらう 実務ではあまり使われない。検認が必要

実務でおすすめされることが多いのは、公正証書遺言です。費用はかかりますが、公証人が法律的なチェックをしてくれるため、「無効になる」「読めない」といったトラブルがありません。残されたご家族の負担を考えると、生前に検討する価値は十分にあります。

遺言書が見つかったときの注意点

勝手に開封しないでください

自宅から自筆証書遺言が見つかった場合、絶対にその場で開封しないでください。自筆証書遺言は、家庭裁判所で「検認」という手続きを受けて初めて、正式に効力を確認できる文書です。

勝手に開封すると過料(5万円以下)の対象になるほか、「中身を書き換えたのでは?」と他の相続人から疑われ、争いの火種になることもあります。封がされたままの状態で、家庭裁判所に持ち込みましょう。

STEP2|相続放棄するかどうかの判断

相続というと「財産をもらえるもの」というイメージがありますが、マイナスの財産(借金など)も同じように引き継いでしまうのが落とし穴です。「相続したら、知らない借金が出てきた」というケースは、決して珍しいことではありません。

相続放棄とは

相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産も含めて、相続人としての立場をすべて放棄する手続きです。家庭裁判所への申述(しんじゅつ)によって行います。一度受理されると、その方は「最初から相続人ではなかった」という扱いになります。

たとえば、亡くなったお父さまの自宅が老朽化していて売却も難しく、しかも事業の借金が残っていた——そんなケースでは、相続放棄を選ぶことで、借金を背負わずに済みます。ただし、自宅も預貯金もすべて引き継げなくなるため、慎重な判断が必要です。

相続放棄の期限は「3か月」

「自己のために相続が開始したことを知った日」から3か月以内

相続放棄の期限は、自分が相続人になったと知った日から3か月以内です。多くの場合は、亡くなられたことを知った日から数える形になります。

この3か月の間に、財産の調査・借金の確認・家族での話し合い・家庭裁判所での手続き、これらすべてを進める必要があります。意外と時間がないので、相続発生後の早い段階で「放棄するかしないか」のおおまかな方向性を考えておくと安心です。

どうしても期限内に判断できない場合は、家庭裁判所に「熟慮期間の伸長」を申し立てる方法もあります。

「限定承認」という選択肢も

「プラスの財産の範囲内でだけ、借金を引き継ぐ」という限定承認という方法もあります。プラスとマイナスのどちらが多いかわからない場合に有効ですが、相続人全員で行わなければならず、手続きも複雑なため、実務ではあまり使われていません。利用を検討する場合は、必ず専門家に相談してください。

STEP3|遺産分割協議書の作成

遺言書がない場合、または遺言書に記載のない財産がある場合、相続人全員で財産の分け方を話し合う必要があります。この話し合いを「遺産分割協議」と呼び、合意した内容を文書にまとめたものが「遺産分割協議書」です。

不動産は分けにくいから話し合いが大切

不動産の難しいところは、預貯金のように「3等分」ができないという点です。登別の実家を3人兄弟でどう分けるか——現金なら均等に分けられますが、家はそうはいきません。

こうしたケースで使われる分割方法は、主に次の4つです。

分割方法 内容
現物分割 不動産はAさん、預貯金はBさん、株式はCさん、というように財産そのものを分ける方法。シンプルだが、価値の差が出やすい
代償分割 1人が不動産を相続し、その代わりに他の相続人へ現金(代償金)を支払う方法。実家を長男が継ぐようなケースでよく使われる
換価分割 不動産を売却して現金化し、その代金を相続人で分ける方法。誰も住む予定がない実家でよく選ばれる
共有分割 1つの不動産を相続人の共有名義にする方法。トラブルになりやすく、将来の売却時にも全員の合意が必要になるため、できれば避けたい

登別・室蘭の現場でよく見るのは、「換価分割」(売って分ける)「代償分割」(誰かが継いで現金で精算)の2パターンです。お一人住まいだったご実家を残しても誰も住まない、というケースが多いため、売却して現金で分けるのが現実的な選択になることが多いのです。

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遺産分割協議書に必要な要素

遺産分割協議書には、決まった書式はありませんが、次の要素は必ず盛り込みましょう。

遺産分割協議書のチェックポイント

  • 被相続人の氏名・死亡日・最後の住所地
  • すべての相続人の氏名・住所
  • 不動産は登記簿どおりの正確な表示(所在・地番・地目・地積など)
  • 誰がどの財産を取得するかを明確に
  • 後日財産が見つかった場合の取り扱いを記載
  • 相続人全員の署名と実印の押印
  • 全員分の印鑑証明書を添付

とくに不動産の表示は、「登別市〇〇町〇丁目〇番地の家」といった住所表記ではなく、登記簿(登記事項証明書)に記載されているとおりの正確な表記が必要です。書き方を間違えると、相続登記の場面でやり直しになってしまいます。

STEP4|相続登記|2024年4月から義務化されました

不動産相続でいま最も大きな話題が、2024年4月1日から始まった相続登記の義務化です。「ずっと放っておいたうちの実家、大丈夫かな…」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

義務化の概要

3年以内に相続登記をしないと過料の対象に

2024年4月1日から、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請する義務が課されました。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があります。

さらに重要なのは、2024年4月以前に発生した相続にも適用されるということです。「父が10年前に亡くなって、実家の名義はそのまま」というケースも、2027年3月末までに登記しなければなりません。

なぜ義務化されたのか

背景には、全国的に深刻化している「所有者不明土地」問題があります。相続登記がされないまま世代をまたいで放置されると、誰の土地かわからなくなり、売却も活用もできない「塩漬け不動産」になってしまうのです。

登別・室蘭エリアでも、空き家が増えるにつれて、こうした名義のまま止まっている不動産が確実に増えてきています。義務化は、こうした問題に歯止めをかけるための国の取り組みなのです。

「とりあえず登記」もできる相続人申告登記

「兄弟で話し合いがまとまらない」「誰が引き継ぐか決まらない」という場合でも、義務違反を避けるための仕組みがあります。それが、相続人申告登記という新しい制度です。

「自分が相続人の一人です」という申し出を法務局に行うだけで、ひとまず義務を果たしたことになります。本来の相続登記より簡易で、戸籍の提出も最小限で済みます。話し合いに時間がかかりそうなときは、まずこの制度の利用も検討してみてください。

STEP5|相続税の申告

「うちは相続税を払うほどお金持ちじゃないから関係ない」——そう思われている方も多いと思いますが、いったん基礎控除のしくみを確認しておきましょう。

相続税の基礎控除

相続税には、誰でも使える基礎控除があります。財産の総額がこの基礎控除以下であれば、相続税の申告も納税も必要ありません。

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例:お母さま+お子さま2人(計3人)が相続人なら
3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円まで非課税

登別・室蘭エリアの戸建てのご実家であれば、不動産の評価額と預貯金などを合算しても、基礎控除内に収まるケースが多くあります。とはいえ、預貯金が多い場合や、複数の不動産を持っていた場合などは、超えてくる可能性もありますので、一度ざっと計算してみることをおすすめします。

不動産の評価額のしくみ

相続税を計算するときの不動産の価値は、市場での売却価格(時価)ではなく、次のような評価方法で算出されます。

  • 土地:路線価方式(都市部)または倍率方式(路線価が設定されていない地域)
  • 建物:固定資産税評価額

市場で実際に売れる金額より、評価額は2〜3割ほど低くなることが一般的です。「うちの実家、いくらで評価される?」と気になる方は、毎年届く固定資産税の納税通知書を見てみてください。建物の固定資産税評価額がそのまま相続税の評価額です。

【保存版】2つの3,000万円特別控除を正しく理解しよう

さて、ここからがこの記事の最大の山場です。相続した不動産を売るときに使える「2つの3,000万円特別控除」について、しっかり整理していきましょう。

このテーマ、当社のご相談の現場でも本当によく混乱されるところです。「3,000万円の控除があるって聞いたんですけど、うちは使えますか?」と聞かれて、お話を伺ってみると、実はその方が想定していたものとは違う制度だった——ということが頻繁にあります。

正しくは、名前は似ているけれど、目的も要件もまったく違う2つの制度が存在しています。まずは並べて見比べてみましょう。

2つの控除を一覧で比較

【A】空き家特例 【B】マイホーム特例
正式名称 被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除 居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除
どんな家を売るとき? 相続した実家を、空き家のまま売る 自分が住んでいる(住んでいた)家を売る
典型例 遠方に住む子が、一人暮らしだった親の実家を相続して売却 配偶者が亡き夫と住んでいた家を、相続後そのまま住み続けたあとに売却
被相続人の状況 原則として一人暮らしだったこと 制限なし(同居家族がいてもOK)
主な建物の要件 昭和56年5月31日以前建築・区分所有でない・耐震基準を満たす(または取壊し) 築年数の制限なし
売却期限 相続開始から3年経過日の属する年の12月31日まで 住まなくなった日から3年経過日の属する年の12月31日まで
売却価格の上限 1億円以下 制限なし
適用期限 令和9年(2027年)12月31日まで 恒久措置

ひとことで言えば——「亡くなった人が住んでいた家を、空き家のまま売る」のが【A】、「相続人が住んでいる(住んでいた)家を売る」のが【B】です。同じ「3,000万円」でも、見ているシーンがまったく違うことが伝わるでしょうか。

【A】空き家特例|遠方相続のお子さん向け

正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」といいます。全国で増え続ける空き家を減らすために設けられた制度で、登別・室蘭エリアではまさに最頻出のパターンに当てはまります。

こんな方が対象

たとえば、登別の実家で一人暮らしをされていたお父さま(お母さまはすでに他界)が亡くなり、札幌や本州にお住まいのお子さんが相続したケース。お子さんはそこに住む予定がなく、空き家のまま売却することにする——これが【A】空き家特例のド真ん中のシーンです。

主な適用要件

【A】空き家特例の主な要件

  • 被相続人が亡くなる直前まで一人で住んでいた家であること
  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること(旧耐震基準)
  • マンションなど区分所有建物ではないこと
  • 相続後、売却するまで「事業・貸付・居住」のいずれにも使っていないこと(=ずっと空き家)
  • 耐震基準を満たすようにリフォームしてから売る、または取り壊して更地にして売る(※令和6年以降は買主が翌年2月15日までに行う場合もOK)
  • 売却代金が1億円以下であること
  • 相続開始から3年経過日の属する年の12月31日までに売却すること
  • 親子・夫婦など特別な関係のある人への売却ではないこと

2024年改正で重要な変更がありました

令和6年(2024年)1月1日以後の譲渡では、相続人が3人以上いる場合、控除額が1人あたり2,000万円に減額されます。「兄弟3人で実家を相続して、共有名義で売却する」というケースでは、合計で3,000万円×3人=9,000万円ではなく、2,000万円×3人=6,000万円が控除上限になる、ということです。

登別・室蘭エリアでは兄弟数人で実家を相続するパターンも多いので、知らずに進めると思わぬ計算違いが起こります。事前にしっかり確認しておきましょう。

老人ホーム入所中だった場合も対象になります

「亡くなる前は老人ホームに入っていたから、空き家じゃなかった」と思われがちですが、一定の要件を満たせば、老人ホーム入所中も「居住していた」とみなされ、空き家特例が使えます

具体的には、要介護認定を受けて老人ホーム等に入所していたこと、入所中もその家が物品の保管などに使われていたこと、貸し付けなどに出していなかったこと、などが要件です。「老人ホームに入って空き家になった実家」も、立派に対象になり得ますので、あきらめずに確認してみてください。

【B】マイホーム特例|配偶者・同居の子向け

正式には「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」といいます。こちらは「自分のマイホーム」を売るときの制度で、相続が絡まないケースでもよく使われます(たとえば住み替えで自宅を売るとき)。

相続が絡む場面で【B】が活きてくるのは、主に次のパターンです。

【B】が使える典型パターン

パターン①:配偶者がそのまま住み続けて売却(最も多いケース)

夫婦で長年お住まいだった登別の自宅。ご主人が亡くなられて、奥さまがその家を相続。そのまま住み続けていましたが、「お一人になって家が広すぎる」「将来を考えてマンションに住み替えたい」と考え、自宅を売却することに——。

このケースでは、奥さまは亡くなる前からその家に住んでいて、相続後も生活実態が継続しています。つまり「ご自身のマイホームを売る」状況そのもの。【B】マイホーム特例の典型的な適用シーンです。

パターン②:親と同居していた子が、相続後も住み続けて売却

登別の実家で、長年お母さまと同居していた息子さん。お母さまが亡くなられて家を相続し、しばらくそのまま住んでいましたが、ご自身の転勤や住み替えのタイミングで売却することに——。

このケースも、息子さんにとっては「自分が住んでいたマイホームを売る」ことになりますので、【B】が適用できます。同居していた事実が大切なポイントです。

パターン③:相続をきっかけに、その家に移り住んでから売却

札幌で暮らしていた娘さんが、登別のお父さま(一人暮らし)の家を相続。「思い出のある家だから、しばらく住んでみてから決めたい」と移り住み、生活拠点としてしばらく暮らしたあと、売却することに——。

このケースも、生活実態がしっかりあれば【B】の適用が可能です。ただし、「節税のために形だけ住民票を移しただけ」と判断されると否認されます。住民票だけでなく、光熱費の支払いや郵便物の受け取り、近隣の方との交流など、客観的に「生活していた」と言える実態が必要です。判断に迷うときは、税務署や税理士に必ず確認しましょう。

主な適用要件

【B】マイホーム特例の主な要件

  • 自分が住んでいる家屋(または住んでいた家屋)と、その敷地を売ること
  • 住まなくなった日から3年経過日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売却の前年・前々年に同じ特例や類似の特例を受けていないこと
  • 親子・夫婦など特別な関係のある人への売却ではないこと
  • 節税目的で一時的に入居しただけの家ではないこと

所有期間の制限はなく、相続して数日後に売却した場合でも、生活実態があれば適用できる可能性があります。【A】の空き家特例と比べると、要件が比較的シンプルなのが特徴です。

どっちが使える?フローチャートで判定

かんたん判定フロー
Q1:亡くなった方は、亡くなる直前までその家に住んでいた?
▼ はい
Q2:相続した人は、その家に住んでいる(または住む)?
はい
(配偶者・同居家族など)
いいえ
(空き家のまま売却)
【B】マイホーム特例
の方向
【A】空き家特例
の方向
※【A】は「被相続人が一人暮らしだったこと」が前提
※ どちらも要件が細かいため、最終的には必ず税理士・税務署にご確認ください

2つの控除は併用できる?

「同じ年に【A】と【B】の両方を使えれば、最大6,000万円控除できるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。結論からお伝えすると、同一年内に併用する場合は、合算で3,000万円までが上限となります。それぞれ別の年に使う場合は、それぞれ3,000万円まで控除可能です。

細かい組み合わせ・順番によって有利不利が変わるので、複数の不動産を相続したり、ご自宅と相続物件の両方を売る予定がある方は、ぜひ売却前に専門家へご相談ください。

節税シミュレーション|どれだけ税金が変わる?

「3,000万円の控除って、実際どれくらい節税効果があるの?」——イメージしやすいように、登別・室蘭でよくある一例で計算してみましょう。

💰 ケース:相続した実家を1,500万円で売却(取得費500万円、譲渡費用100万円と仮定)
売却価格 1,500万円
取得費(購入時の価格など) − 500万円
譲渡費用(仲介手数料など) − 100万円
譲渡所得(A) 900万円
3,000万円特別控除を適用 − 3,000万円
課税対象額 0円 ✨

このケースだと、約180万円〜の節税に

もし特例を使わなければ、譲渡所得900万円に対して所得税・住民税で約180万円(長期譲渡所得の場合)の税金がかかる計算になります。それが特例の適用でゼロになるわけですから、知っているか知らないかで本当に大きな差が出ます。

※ 実際の税額は所有期間や個別の状況で変わります。正確な計算は税理士・税務署にご確認ください。

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相続した不動産、住む・貸す・売る?判断のヒント

「相続したはいいけど、これからどうしよう」——多くの方がここで立ち止まります。選択肢は大きく分けて、住む・貸す・売るの3つ。それぞれのメリット・デメリットを整理してみましょう。

選択肢 メリット デメリット・注意点
住む 思い出の家を残せる/賃料負担なし/同居の場合は【B】特例の適用も視野に 固定資産税・修繕費・光熱費の負担/遠方の方は現実的でない場合も
貸す 家賃収入が得られる/空き家にならない/資産として保有できる 修繕・管理の手間/入居者トラブルの可能性/空き家特例は使えなくなる
売る まとまった現金化/管理の手間から解放/空き家リスクの解消/特例で大きな節税も すぐに買い手がつくとは限らない/思い出の家を手放す心理的な負担

登別・室蘭ならではの判断ポイント

当社で多くのご相談を伺っていて感じるのは、「とりあえず空き家のままにしておく」が一番リスクが高いということです。空き家は、放っておくと驚くほどのスピードで傷んでいきます。北海道の冬は厳しく、暖房を入れない家は凍結や雪の重みで一気にダメージを受けます。

さらに、空き家のまま3年を超えて放置すると、せっかくの【A】空き家特例も使えなくなってしまいます。「いつかどうにかしよう」が一番もったいない選択肢なのです。

とくに登別・室蘭で気をつけたい3つのこと

  • 厳しい冬の傷み:暖房の入らない家は、配管凍結や結露で一気に劣化が進みます
  • 傾斜地・擁壁のある住宅:所有者責任があるため、空き家にしておくのは大きなリスク
  • 近隣への迷惑:雪庇(せっぴ)の落下や敷地の雪処理など、空き家でも周囲への影響は続きます
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登別・室蘭の不動産相続を、地元の目線でお手伝いします

不動産相続は、法律や税金の話が絡むうえに、ご家族の感情や思い出が深く関わる、とてもデリケートなテーマです。だからこそ、「誰に相談したらいいかわからない」と、長く一人で抱え込まれる方も少なくありません。

私たちハウスメイトネットワーク登別室蘭店は、登別・室蘭で長く不動産業を営んできた地元の店として、相続にまつわるご相談を数多くお受けしてきました。査定や売却のご依頼だけでなく、「今すぐ売るつもりはないけれど、どうしたらいいかだけでも知りたい」「3,000万円の控除って、うちの場合は使えるの?」といった、情報整理の段階のご相談も大歓迎です。

必要に応じて、信頼できる税理士・司法書士のご紹介もいたします。ご相談はもちろん無料、ご来店でも、お電話でも、LINEでも、ご都合のよい方法で構いません。一緒に、いちばん良い形を考えていきましょう。

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金久保 翔兵 代表

不動産相続のご相談で、いちばんよくお聞きするのは「もっと早く相談すればよかった」というお言葉です。期限が迫ってから慌てるよりも、まだ余裕のあるうちに全体像を知っておくだけで、選択肢はぐっと広がります。

3,000万円特別控除も、知っているか知らないかで税金が何百万円も変わることがあります。とくに【A】と【B】の使い分けは本当に複雑なので、ご自身のケースがどちらに当たるか、お気軽にお尋ねください。「うちの場合はこうですよ」と整理してお伝えします。地元の不動産屋として、誠実にお応えします。

まとめ|相続は「全体像」と「期限」がカギ

不動産相続は、慣れない手続きと専門用語が続き、つい後回しにしたくなるテーマです。でも、ひとつひとつ流れに沿って進めていけば、決して乗り越えられない壁ではありません。

この記事のポイントまとめ

  • 相続には3か月(放棄)・10か月(相続税)・3年(相続登記)といった期限がある
  • 2024年4月から相続登記が義務化。過去の相続にも適用されるので注意
  • 遺言書がある場合は勝手に開封せず、家庭裁判所で検認
  • 不動産は分けにくいため、換価分割(売って分ける)や代償分割が現実的な選択になることが多い
  • 相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」
  • 3,000万円特別控除には【A】空き家特例と【B】マイホーム特例の2種類がある
  • 【A】は一人暮らしだった親の家を空き家のまま売るパターン
  • 【B】は配偶者や同居の子が、相続後も住んでから売るパターン
  • 空き家のまま放置するのは、北海道では特にリスクが大きい

不動産相続は、ご家族にとって人生で何度もあるものではありません。だからこそ、「知らなかった」で損をしてしまうのが、いちばんもったいないことです。この記事が、少しでもみなさまの安心と判断材料になれば嬉しく思います。

登別・室蘭で「相続した実家、どうしよう」とお悩みの方、まずは私たちにお話だけでも聞かせてください。査定や売却のご依頼ではなく、「情報整理のための相談」として、お気軽にどうぞ。

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📌 参考情報:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」/国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置」/法務省「相続登記の申請義務化について」
※本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。税制は改正されることがあります。実際の適用判断は、必ず税理士・税務署等の専門機関にご確認ください。
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